シュロプシャー旅行二日目の午前中に訪れた
Bridgnorth ブリッジノースで、前回は腰が痛過ぎて歩くのを断念した義母が、見たくて心残りだったのは、まずハイストリートから一歩だけ奥まった印象的な場所に立つSt. Leonard’s Church セイント・レオナード教会でした。
教会と言っても、今は廃教会なのです。12世紀に起源を持ち、17世紀には市民革命の舞台にもなった(弾薬庫として使われたらしい)、ブリッジノースで最も大きな教会建築の一つですが、1970年代に町のもう一つの教区教会
セイント・メアリー・マグダレーン教会に吸収合併された為、こちらは教会としての役目は終えました。しかし塔のからの眺めは、今も絶品だとか。
内部には入れませんでしたが、この周囲の小路や住宅の雰囲気は確かに抜群。
見事なハンギング・バスケットや寄せ植えがあると、イギリスの家屋は数倍増しに見えます。
この家のメインの庭(裏庭ではなく脇庭)は、珍しく一般人でも覗く事が出来ます。それを良く分かっているからか、これが個人の庭なの?と疑う程の完璧なバランス。
その向かい側の家は、白を基調にしたハンギング。
この家の前庭は、小物使いも含めて熱の入れ方が半端ありません。木組みの建物自体と壁の文字も、絵になっています。イングリッシュ・ヘリテイジ指定の歴史的な家で、17世紀の詩人のRichard Baxter リチャード・バクスターが住んでいた事があるそうです。
その隣の家の前庭は、グリーン中心のすっきりした印象。
こちらの所々の木彫も見事な木組みの建物なんて、正に博物館クラス。
このテラス・ハウスは、元はグラマー・スクールの17世紀建てられた教員住宅だったそうです。
その内の一軒は、僅か~なスペースの日当たり悪い前庭が、効果的に利用されていました。植えられているバラは、やっぱりイングリッシュ・ローズでした(そりゃシュロプシャーだもんね!)。
そして教会の東側の住宅の合間からは、セヴァ―ン川の対岸が見下ろせます。
治安が良い地域だからこそ、多くの家の前庭が良く手入れされて綺麗なのだと思いますが、この家の鉄柵や門は何故かやたら強固。
建物自体は直線的で面白みに欠けても、壁をバラが伝うとやはり映えます。
教会の西側に立つ、これはグラマー・スクールの校舎そのものだった建物。今は、一般企業の事務所等が入っているオフィス・ビルのようです。
ブリッジノースは、義母のお気に入りなのも頷ける、確かに非常に魅力的な町です。シュロプシャーと聞くと、イギリス南東部の人間にとっても観光的にはマイナーで、海外旅行者にはせいぜい世界遺産の
アイアンブリッジ位しか知られていません。しかし本当は、
ロング・マインドを始めとする美しくハイキングに最適な丘陵地帯、州都
シュルーズブリや
ラドロウ等の古い家並みの素晴らしい町が幾つか存在し、訪れる価値はたっぷりあります。
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